
今秋から英国のオックスフォード大学大学院に進学する成瀬茉倫さん(24)のトークイベントが6月22日、奄美市名瀬で開かれた。
赤徳小中学校(龍郷町)、大島北高校(奄美市笠利町)を経て慶応義塾大学に進学し、大学院への切符を手にするまでの挫折や勉強法などを赤裸々に語り、「特定の分野でナンバーワンやオンリーワンを目指して」と島の後輩世代にエールを送った。
成瀬さんは高校時代、全国の高校生が課題研究の成果を発表する「第3回高校生国際シンポジウム」で奄美の過疎対策を取り上げ最優秀グランプリを受賞し、課題研究の世界大会に出場。
その経験がきっかけとなり、大学受験に熱が入るがAO入試、一般入試とも苦戦した。
一般入試受験前日に行った東京の大型書店で、選択肢の多さを目の当たりにし、奄美との情報格差を実感。それを踏まえ、「ネットはあるが、アナログでの出会いや情報、先輩とのつながりなど、奄美からの受験は不利な部分がある。それは現実として理解したほうがいい」とアドバイスした。
東京での進学先で慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の存在を知り、受験に挑戦。
在学中には研究者らの支援プログラムに採択され、休学してアメリカ・ニューヨークで半年間を過ごした。
大学院では世界の奄美コミュニティにおける「シマ唄」について研究したいという成瀬さん。
大学院受験の道のりも話し、後輩たちには
①特定の分野でのナンバーワン・オンリーワンを目指す
②時間無制限の勝負をする(勝つまでやめない)
③島の「結」を最大限に活用する―ことを勧めた。
イベントは、仕事や勉強、交流の場を提供する私設スペース「Living AMAMI(リビングアマミ)」(合同会社KAZAMI)が主催。
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